訪れるコースや季節によって様々な顔を見せてくれる高尾山。
東京近郊から気軽に日帰り登山を楽しめるため、人気の山です。
「稲荷山コース」も登山初心者さんや観光目的の方が挑戦しやすい高尾山のコースのひとつです。
観光のド定番である1号路とはまた違った景色を楽しむことができますよ。
稲荷山コースは2023年に整備しなおされ、いたるところに木製の階段が設置されました。
以前は土と岩だらけの正に「山道」という感じで、雨が降った後の数日間はぬかるんでいる場所を歩くことも多かったです。
泥が跳ねて服が汚れる心配も減り、観光目的でも楽しみやすくなったのではと思います。
だけど、この階段がなかなかに躓きやすい……
今回は、毎週末に高尾山へ通っている私がそんな稲荷山コースを紹介します!
稲荷山コースの魅力
稲荷山コースは、山の尾根の部分を中心に歩くコースです。
山の外側を歩くため割と木々の合間から道路が見えたり、階段などが整備されているコースなので、森の中ながら明るい印象があります。
道幅は山麓から山頂まで広いところが多いです。
なので他の人と道を譲りあう必要も少なく、自分のペースで散策をしやすいのも魅力です。
混雑についても、1号路よりは人が少ないです。
コースの途中にはベンチや展望台もありますので、休憩もしやすいです。
所要時間の目安
稲荷山コースの所要時間は以下のとおりです。
半日あれば、1往復できそうです。
もちろん、上りと下りで別のコースを楽しむこともできます。
- 上り:100分
- 下り:80分
稲荷山コースの距離は3.1kmです。
3.8kmの1号路と同じ所要時間になります。
階段や山道が多い分、1号路と比べると難易度は少し高いかもしれません。
難易度は低い!
稲荷山コースは、しっかり登山道というよりかは、遊歩道に近い印象もあります。
観光コースの定番である1号路よりは難易度は高いものの、山登りの難易度としては低いです。
登山客だけでなく、観光客も楽しめるコースになっています。
登山用の装備がなくても、運動できる服装であれば登頂可能です。
ですが、山道になっている箇所は大股で踏み越えるような段差がわずかながらあります。
足腰に不安がある人は1号路をケーブルカーやリフトを使って登ったり、回復してから挑戦するのが良いです。
安全に登るための注意点
トイレ・水場・売店が無い
稲荷山コースに入ったら、山頂までトイレ・水場・売店がありません。
しっかりと山麓で準備をしてから登りましょう。
トイレはケーブルカーの山麓側の駅や高尾山口駅にあります。
買い物は高尾山口駅のコンビニか、近隣のセブンイレブン・ファミリーマートを利用すると良いでしょう。
高尾山口駅のコンビニは24時間営業ではないので注意しましょう。
オススメしたい服装・持ち物
難易度の低い登山道ですが、道中はほとんど階段か山道かのどちらかです。
ヒールのある靴やスカートはやめたほうがいいでしょう。
体を動かしやすい服装であれば、登山用の道具は無くても山頂まで行くことができます。
途中に売店が無いので飲み物とカロリーのある食べ物は用意しておきましょう。
飲み物は夏場でも1リットルくらいあると安心です。
水場もないので、万一ケガをしたときや何か汚れたものを拭きたい時のために、水やティッシュがあるといいでしょう。
実際に登ってみたレポート(2024年6月初旬)
2024年6月初旬に稲荷山コースを上ったので紹介しますね。
AM5:30 入山
自宅から高尾山までの道が混むのが嫌で、私は大抵早朝に登り始めます。
5~6月はツバメが高尾山口駅を飛び交っています。
かわいいですが、糞には注意ですね……
稲荷山コースの入り口は、ケーブルカー駅のすぐそばにあります。
階段をたくさん登っていきます。
道中は木の根にも躓かないように注意です。
AM6:00 稲荷山展望台に到着
稲荷山コースを半分いかないくらいのところに展望台があります。
天気がよければスカイツリーなんかも見えるそうです。
今回はあいにく曇りのためか、よくわからなかったです。
ちょっと休憩してからまた歩きます。
全然他の人がいなかったです。
尾根なので終始明るい感じで森に一人きりでも不気味さはなかったです。
2023年に整備された階段ですが、ちょっと歩きにくいかもしれません。
段差の高さや奥行きがバラバラなので、注意して歩かないと躓きます。
というか、今回はガッツリ転んで肘に大きな擦り傷を作りました(泣)
土と血を洗い流したいですが、最寄りの水道は山頂なので、サッサと登りました。
お茶じゃなく、水を持ってくればよかったですね……
山頂手前には長~い階段が待ち構えています。
1号路の男坂より全然長いです。
250段はあるようです。
AM6:30 高尾山山頂に到着
長い階段を乗り越えるとすぐに山頂です。
山頂の広場に出て左側は展望台になっています。
右手側は売店やトイレ、ビジターセンターがあります。
まだ混雑はしない時間帯です。
朝早い時間だったこともあり、ふもとから山頂まで他の人とはほとんど会いませんでした。
グループやご夫婦で来ている2組を追い越し、ソロで登っている方2人に抜かされました。
山頂側から降りてきて、すれ違う人はいませんでした。
今回は60分で登頂。ケガの処置をしたく早足だったので目安より短時間で着きました。
AM7:10 1号路を経て山麓へ到着
下りは舗装された1号路を使って安全に帰ります。
ちなみに、帰り道に通った薬王院~ケーブルカー高尾山駅の間ではアジサイが咲き始めていました。
見頃を迎えるのが楽しみですね。
まだケーブルカーもリフトも営業していないので山麓まですべて徒歩。
救急用品を何も持ってきていなかったので下りも40分と足早の到着でした。
やはり登山やハイキングの事前準備は大事です。反省。